一月の夕焼けは、声を張らない。
雪に覆われた景色の上に、ただ静かに、一日の終わりを置いていく。
夏の夕焼けのように主張することもなく、
秋のように感情を揺さぶるわけでもない。
けれど、白く固くなった大地に滲む淡い橙色は、
今日という一日を、そっと包み込む力を持っている。

冷え切った空気の中で、雪は音を吸い込み、
遠くの車の気配さえ、ゆっくりと溶けていく。
空は青から薄い橙へ、そして気づけば夜の準備を始めている。
その移ろいを眺めていると、
「今日も無事に終わった」という事実だけで、心がほどけていく。
冬の夕焼けは、何かを始める光ではない。
むしろ、抱えてきたものを静かに下ろし、
心を整えるための光なのだと思う。
がんばったことも、迷ったことも、
すべてを責めずに受け止めながら、空は色を変えていく。

一月は、始まりの月でありながら、
同時に、立ち止まることを許してくれる季節でもある。
急がなくていい、前に出なくてもいい。
今日という一日を、きちんと終えること。
それ自体が、明日へ向かう力になるのだと、
この夕焼けは教えてくれる。
一日の終わりに、こうした景色があること。
それは、私たちの暮らしの中にある、
ささやかだけれど確かな「やすらぎ」なのかもしれない。

雪の中に続く道の先で、また明日が始まる。
今日をしまい、明日を迎えるために、
この一月の夕焼けは、今日も静かに空を染めている。

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